人材派遣会社への複数登録する場合の注意点

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派遣会社の複数登録は可能なのか?

いくつもの派遣会社に登録するのはNGだと思われがちですが、実際には複数登録は問題なく、むしろオススメといっても過言ではありません。派遣会社によって得意な分野や地域があったりするので、複数の派遣会社に登録することは自分の勤務先の可能性を広げることになります。同じような内容のところばかりいくつも登録するのではなく、希望職種が決まっているのであればその職種に強い派遣会社を、また地域密着型が良ければ地元の派遣会社を、というように自分の希望に合わせて求人数の多い派遣会社をいくつかピックアップしてみると良いでしょう。ただし、複数登録するということは、その分だけ派遣会社との交渉が必要になるので労力も増えます。面倒だと思わない程度の「複数」にとどめておくことが大切です。

■複数の派遣会社に登録するメリット
・より多くの求人情報が得られる
・コーディネーターとの相性で選ぶことも出来る
・効率的に就職活動が出来る
・研修制度などをより幅広く利用できる
・同じ会社への派遣でも時給の差があれば選ぶことが出来る

派遣の複数エントリーに対しては注意が必要

派遣会社の複数登録は問題なしと先ほど書きましたが、派遣先へのエントリーについては注意が必要です。派遣先にエントリーすることは禁止ではありませんが、最終的にどちらかに迷惑をかけることになりやすく、また、派遣会社の担当者が派遣先企業からの信頼を失うことにもなりかねません。もし、同時進行で複数の企業のエントリーをする場合、あらかじめ派遣会社の担当者にその旨を伝えましょう。それを踏まえて、エントリーを続行するのか、あるいはいったん見送るのかを相談の上決めていきます。
複数エントリーをすることで仕事が決まるまでの時間を短縮することも出来るので、悪いことではありませんが、都度状況を派遣会社にしっかりと説明しながら進めていくことが必要です。

複数登録の場合、履歴書や職務経歴書で重要視されるのは経歴やスキル

派遣登録の場合、履歴書や職務経歴書で最も重要視されるのは経歴やスキルの欄です。つまり、派遣会社に複数登録する場合でも、そういった部分がしっかり記載されていれば派遣会社として知りたい部分は十分といえるでしょう。登録の時点では、複数の派遣会社に登録していることを進んで伝える必要はありませんが、最近では複数登録も増えているのでコーディネーターからあらかじめ複数登録の有無を聞かれることもあります。その場合には正直に返事をする、という形で大丈夫です。

顔合わせ段階で複数進行しているのはNG

派遣先との面接・顔合わせはほぼ内定が出ている状態での「形式上の最終的な面談」がほとんどなので、顔合わせの段階でもまだ複数進行しているというのはあまり良いとは言えません。基本的に顔合わせをして問題なければそのまま派遣決定となるため、そこまで進んでから辞退するというのは派遣先にも派遣会社にも非常に迷惑になります。もし、顔合わせの段階で同時進行があるのであれば、まずは自分でどちらを優先するか検討し、そのうえでそれぞれの派遣会社に相談をしましょう。顔合わせ前に辞退するのと、顔合わせ後に辞退するのでは印象にも大きな差があるので気を付けてください。

複数の派遣会社で仕事をしている場合の社会保険や雇用保険はどうなる?

社会保険に加入しなければならないのは以下の一定の条件を満たす労働者です。

一般的な基準

※1日の所定就業時間8時間、月間労働日数20日間とする

保険内容 所定労働時間(週) 所定労働時間(月) 雇用契約期間 年齢
健康保険 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 2か月超 75歳未満
厚生年金 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 2か月超 70歳未満
介護保険 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 2か月超 満40歳以上65歳未満

短時間労働者の場合

※1日の所定就業時間8時間、月間労働日数20日間とする

保険内容 所定同労時間(週) 所定労働時間(月) 雇用契約期間 月収賃金 年齢 派遣先の従業員数
健康保険 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 1年以上 88,000円以上 75歳未満(学生を除く) 501名以上
通常の社員の3/4未満(20時間以上30時間未満)
厚生年金 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 1年以上 88,000円以上 70歳未満(学生を除く) 501名以上
通常の社員の3/4未満(20時間以上30時間未満)
介護保険 通常の社員の3/4以上(30時間以上) 通常の社員の3/4以上(15日以上) 1年以上 88,000円以上 満40歳以上65歳未満(学生を除く) 501名以上
通常の社員の3/4未満(20時間以上30時間未満)

雇用保険の加入条件

■一週間の労働時間が20時間以上であること
■31日以上雇用の継続が見込まれるもの
※この両方を満たすことで加入が可能となります。

複数の派遣会社で働き、これらの条件を満たす場合には社会保険に加入する必要があります。気を付けたいのは、この条件を一事業者で満たす場合のみ保険料を会社と折半できるという点です。複数の派遣会社の就業内容をあわせてこれに当てはまる場合、保険料は全額自己負担となるので気を付けてください。

また、雇用保険については複数の企業で加入することはできないので、失業保険などのことも考えてより給与の高いところで加入することをお勧めします。
社会保険等については非常に難しい内容なので、複数の派遣会社で勤務することがあらかじめわかっている場合は、派遣会社のコーディネーターに相談して働き方を決定すると良いでしょう。

複数の派遣会社から給料を得ている場合は確定申告が必要

会社員(派遣社員)として働いていれば、通常は年末調整を会社を通してすることで一年間の税金の清算が完了しますが、複数の派遣会社で勤務し、複数から給与をもらっている場合は確定申告が必要になります。面倒なイメージがあるかもしれませんが、これを怠ると悪質な脱税行為としてペナルティを受けることもありますので必ず確定申告を行いましょう。最近ではインターネットで確定申告の書類が作成できますが、作り方が分からない場合は必要書類を持参して税務署など確定申告の会場へ行けば対応してもらえます。

複数応募後に派遣会社を自体する場合は誠意をもって行う

顔合わせ前であっても顔合わせ後であっても、正直に内容を伝え、誠意をもって辞退したいことを伝えましょう。特に顔合わせ後の場合、相手先企業も受け入れ準備を進めていることが多いので、より多くの人に多大な迷惑がかかります。謝罪の気持ちを忘れず、誠実な対応が大切です。また、その場合、派遣社員としての信頼を失うことになりそれ以降の派遣紹介に支障が出る可能性があることも理解しておきましょう。

複数の派遣会社登録はおすすめなのでどんどん行おう

派遣会社の登録数に上限はなく、気になるところはどんどん登録してみても良いかと思います。ただし、複数登録すればするだけ手続きやコーディネーターとの交渉が必要になるため、面倒になり最終的に音信不通となるケースも少なくありません。

おすすめの組み合わせとしてこのようなものがあります。

1)幅広く職種・勤務地・企業を取り扱う大手派遣会社
2)地域密着型の地元の派遣会社
3)特にこだわりたいポイント(職種や勤務地)に強い派遣会社

このように選ぶことで、大手企業から地元の中小企業まで幅広く選択肢が増え、希望の内容を絞ることも可能です。派遣会社に登録してみてから、思っていたのと違う、コーディネーターと合わない、という時は遠慮せず別の派遣会社を探しても問題ありません。登録している限り、派遣会社からの連絡は来ますので、それを面倒だと思う場合は登録を解除してほしいと伝えればよいでしょう。
いくつかの派遣会社をチェックし、口コミや情報量などを参考に選んでみてください。

この調査内容の総括

ここでは複数の派遣会社に登録する場合について具体的にご紹介しました。
複数の派遣会社に登録する場合や複数の派遣先で勤務する場合のポイントは以下の4点です。

1)複数の派遣会社に登録することで選択肢が増える
2)複数エントリーの際はコーディネーターにもそれを伝えておく
3)顔合わせの段階で一社に絞るほうが良い
4)複数の派遣先に勤務する場合、社会保険の負担や確定申告などのデメリットを理解する

特に、社会保険料などについては法改正により毎年のように内容が変わっていきます。せっかく働いているものの、その分保険料や税金の負担が増え、収入は増えなかった、ということだけは避けたいところです。
また、複数勤務の場合、そういった面倒さの他、体力的・精神的にも負担が大きく、どうしてもという理由がないのであれば一ヶ所でまとまった時間を働くほうがおすすめです。どういった働き方にせよ、一人で決めてしまわず、派遣会社の担当などに相談しながら自分にとって最良の働き方を見つけてみてくださいね。

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